「向いてないかも…」新卒が半年で公務員を退職するのってアリ!?
こういったお悩みにお答えします。
苦労して公務員に合格しても、そこがあなたに合った職場とは限りません。ただし、いざ辞めようと思っても「せっかく親も安心してくれたのに、一年も持たずに辞めるなんてどうなんだろう…」と不安ですよね。
この記事では
- 【体験談】新卒が半年で公務員を退職するのは、わりとよくある
- 新卒が半年で公務員を退職するメリット3つ
- 新卒が半年で公務員を退職するデメリット3つ
- 実際に退職する前に専門家からアドバイスを
- 公務員が「泥船化」する原因と、今日からできる対処法
これらについて解説していくので、最後まで読むと新卒のあなたが公務員を退職するべきかどうかがわかります。
はじめに結論ですが、退職後にやりたいことが決まっているか、精神的に追い詰められているなら遠慮なく退職しましょう。
公務員からの退職を検討している人は以下の記事も合わせてお読みください。
【体験談】新卒が半年で公務員を退職するのは、わりとよくある
筆者の公務員時代にも、新卒で採用されてすぐに退職した同期や後輩がわりとたくさんいます。退職の理由は
- 職場の人間関係の悩み
- 激務に嫌気がさした
- 他業種への転職
などなど、前向きなものも後ろ向きなものもあります。新卒が辞めるといのは、正直それほどめずらしいことではありません。
出典元:読売新聞オンライン
「キャリア官僚」と呼ばれる国家公務員総合職のうち、採用後10年未満の退職者が2022年度は177人に上り、現行の試験制度で入省した13年度以降で最多となったと発表した。
出典元:読売新聞オンライン
最近は若手公務員の退職者が激増しており、ニュースも頻繁に流れています。新卒を含めた若手職員が公務員を退職することは、もはやありふれたできごとなのです。
組織に対して引け目を感じる必要はない
新卒のあなたが数ヶ月や半年で退職することに対して、“組織への申し訳なさ”のような引け目を感じる必要はありません。
公務員という職種があなたに合っておらず、どうせいつか退職するとしたら…なるべく早いほうが組織にとってはありがたい面もす。
組織としては、一年目のあなたには重い業務は与えづらいものです(例外はありますが)。あなたの能力が不明なことに加え、一年目はかなり多くの研修が組まれるため通常業務をこなせる日数も少ないですから。
そのため、あなたの退職により空いた穴はそれほど大きくはありません。適当に誰かが埋めるでしょう。”新卒の職員にできる仕事”はほかの職員にもできますからね。
一方、退職したのがベテランの職員だと大変です。責任の重い業務を担当しているケースもありますし、部下や後輩だっているかも。役職者であれば組織内の人数が少ないため、代替人員の確保も難しくなってしまいます。
誰も辞めないのが組織にとってベストなのは言うまでもありませんが、どうせ辞めるなら組織へのダメージが少ない新卒のほうがありがたいという面もあるのです。
組織や周りの職員に迷惑をかけることが嫌で勤務し続ける、というのは問題の解決にはなっていません。何年もたってから退職されるほうが困るので…。
新卒が半年で公務員を退職するメリット3つ
新卒のうちにさっさと公務員を退職するメリットは以下の3つです。
- 時間を有意義に使うことができる
- 職場での人間関係が希薄なため退職しやすい
- 心身の健康を守ることができる
時間を有意義に使うことができる
公務員を新卒のうちに退職することによって、早期に次のステップに進むことができます。あなたが若ければ若いほど取れる選択肢の幅も広いため、あなたに合った働き方を見つけやすくなるのが大きなメリット。
- 民間企業への転職
- 将来性のあるスキルを身につける
- 一度ゆっくり休む
などなど…空いた時間をどのように使うかはあなた次第。「あのとき公務員を辞めてよかった」と5年後・10年後に思えるような活動をしたいところですね。
「退職したとしても、なにやっていいかさっぱりわからん…」という人は専門家と相談しながらあなたのキャリアを考えていくのがおすすめ。
キャリアのプロがあなたの特徴や強みを分析したうえで、転職に限らず幅広い選択肢を提示してくれます。公務員として働き続けることへのモヤモヤを解消してくれますよ。実際に転職する前に、一度情報収集しておきましょう。
職場での人間関係が希薄なため退職しやすい
新卒であれば、職場ではまだそれほど深い人間関係が形成されておらず比較的気楽に退職できるでしょう。
長く勤めれば勤めるほど、周囲の同僚との人間関係が深くなり退職するのがどんどん気まずくなっていきます。
“重い責任を持つ業務を担当し、多くの部下がいる状態”なんて、非常に退職しづらそうですよね。
心身の健康を守ることができる
自分に合わない職場で働き続けた場合、心身の健康が損なわれてしまう可能性があります。
地方公務員における精神・行動障害による長期病休者の数は15年前の約2.1倍と激増しており、もはや誰にとっても他人事ではありません。
新卒なのに退職を検討しているということは、あなたの身には相当なストレスがかかっているはず。このまま組織にとどまり続けていると、取り返しのつかないことになってしまうかもしれません。
合わない職場から早期に退職することによって、心を病んでしまうリスクを下げることができます。
新卒が半年で公務員を退職するデメリット3つ
新卒のうちに公務員を退職することには、当然ながらデメリットもあります。
- キャリアに悪影響を及ぼす可能性がある
- 社会人としての基礎が身につかない
- 退職金が受け取れない
キャリアに悪影響を及ぼす可能性がある
公務員に限ったことではありませんが、新卒で入った職場をすぐ退職してしまうと、今後の転職活動などに悪影響を及ぼすかもしれません。
面接の際に「どうして半年で辞めたのか」という質問が来るのは避けられないでしょう。
転職活動をする人はあらかじめ理論武装をしておきたいですね。
社会人としての基礎が身につかない
半年程度で公務員を退職してしまうと、必要最低限のビジネスマナーすら身につかない可能性があります。
名刺交換やビジネスメールの書き方などは、社会人になってから学ぶもの。それらが身についていないにもかかわらず、転職先で”既卒”として扱われてしまうのは少しツラいかも。
退職金が受け取れない
公務員を一年未満で退職すると、退職金(退職手当)が支給されません。退職金を算出するときに用いる”勤続年数”は年単位(切り捨て)なので、一年未満だとゼロを掛けることになってしまうためです。
公務員には失業手当もないため、退職後すぐに生活費の心配をする必要があります。
実際に退職する前に専門家からアドバイスを
公務員を退職した後のアテがない人は、いきなり退職するのではなく在職中にできるだけ準備をしておきましょう。
転職先を探しておく・スキルを身につけておくなど、できることはたくさんあります。
「公務員は退職したいけど、その後どうしたらいいかわからない」という人はキャリアの専門家に相談してみるのがおすすめ。
あなたのことをしっかりと分析し、中長期的にどのようなキャリアを積んでいくのがいいかを一緒に考えてくれるサービスです。あなた一人では頭に浮かばない選択肢をいくつも提示してくれるでしょう。
超大手のベネッセが運営しているキャリアコーチングサービスのリンクを置いておきます。とりあえず45分間のセッションを無料体験できるので、公務員を退職する前に一度試してみるといいのではないでしょうか。
公務員が「泥船化」する原因と、今日からできる対処法
残念ですが、公務員という安定していない職業を選んだ人は、今後どんどん悪化していく労働環境と向き合っていかなくてはなりません。公務員はもはや「沈みゆく泥船」なのです。
- ほとんど仕事をしてない人が高給取りなのはおかしい
- 割り当てられる仕事量が、周りと比べてやたら多く感じる
- 古くて非合理的な仕組みが多く、やりがいを感じられない
こんなふうに思ったことがある人は特に要注意。このまま思考停止で働き続けていると、悪化していく労働環境に押しつぶされ精神を病むなど人生が台無しになってしまうかもしれません。
筆者も以前は公務員が泥船であることに気づかず、「定年まで公務員なんだろう」と思考停止で過ごしていました。組織への不満や理不尽さにモヤモヤを感じながらも「社会ってこんなもん」と自分を納得させながら過ごす日々。
しかし、ある年の人事異動により状況が激変しました。理不尽な業務量により忙殺される毎日が始まったのです。周囲からの助けや理解も得られず、「なんで自分だけこんな目に合うんだろう…」とひとりで悩み続けていました。
そんな生活を続けるうち「このままでは、自分の心身が壊れてしまう」と強い危機感を抱き、自分の身を守るために行動を始め、公務員を退職するに至ったのです。
もしあのまま思考停止で公務員生活を続けていたら、今頃はどうなっていたかわかりません。かなりの高確率でうつ病などを発症していたのではないでしょうか。
公務員を退職した今では、フリーランスのブロガー・ライターとして楽しくお金を稼ぎながらストレスのない生活を送っています。
ここで提案なのですが、あなたも今から対策を打っておきませんか?
あらかじめ準備をしておくことで、いざというときに選択肢を増やすことができます。精神的に追い詰められてなお公務員にしがみつき、心身の健康を損なってしまう…そんな最悪の未来を避けることができるでしょう。
各種法令による制限を受けている公務員ですが、在職中でも自分の身を守るために打てる手はあります。
- 筆者が脱公務員を意識するようになってから始めたこと
- 在職中は知識不足で始められず、退職後に後悔していること
下記のnote記事ではこれらについて紹介しているので、「公務員生活に不満はあるが、なにをすればいいかわからない」という人も行動を始めやすくなるでしょう。
- 記事の前半:公務員組織の現状と将来予測
- 記事の後半:在職中の公務員が今日から取るべき対策
記事はこのような二部構成になっています。もともとは別の記事としてリリースする予定だったものを1本にギュッとまとめました(その結果としてかなりの大ボリュームに…)。前半の情報が頭に入っていないと、後半の「対策」に取り組む人の割合がガクっと下がってしまうと考えたためです。
記事の執筆にあたっては、信頼できる公的資料をベースにするのはもちろんのこと
- 元公務員として、内側からの視点
- フリーランスとして、外側からの視点
この両面から分析することではじめて見えてきた内容を数多く記載しています。まずは前半部分で、あなたを取り巻く職場環境がなぜ悪化していくのかを把握してください。そのうえで、後半部分で解説している対策に取り掛かるのがおすすめです。
「泥船」という例えのとおり、行動を起こすのも実際に逃げ出すのも早い者勝ちです。早期に行動を始めることで、半年後・一年後には周りの職員と大きな差をつけることができるでしょう。
note記事の冒頭部分(2,000文字以上)は無料で読めるため、気になった人は一度ご確認ください。
※販売部数が増えるごとに値上げしていく予定なので(購入していただいた方に申し訳ないので、値下げは絶対にしません)、購読するならお早めにどうぞ。
『「向いてないかも…」新卒が半年で公務員を退職するのってアリ!?』のまとめ
- 退職する新卒はわりとよくいる印象
- 退職後の時間をどう使うか考えよう
- 合わない組織で働き続けるのはリスクも高い
ここまでお読みいただきありがとうございました!
公務員からの退職を検討している人は以下の記事も合わせてお読みください。