【体験談】公務員を辞めるのはもったいない?メリット・デメリットを解説
こういったお悩みにお答えします。
公務員から退職したあと、改めて自分の人生を振り返ってみると「もったいなかったなぁ」と思うことがあります。退職を検討している人は、公務員を辞める理由やリスクを十分に検討したうえで判断しないと数年後に後悔することになるかもしれません。
この記事では
- 【もったいない?】公務員を二度退職した筆者の体験談【デメリット】
- 【メリット】公務員を辞めて得られるもの5つ
- 公務員を辞めるのがおすすめな人の特徴3つ
- 公務員を辞めないほうがいい人の特徴3つ
- 「公務員を辞めたのはもったいなかった」と
思わないための方法3つ - それでも公務員を辞めたいと感じたら..
- 公務員の退職に関するよくある質問
- 公務員が「泥船化」する原因と、今日からできる対処法
これらについて解説していくので、最後まで読むと公務員退職によって失うものが明確化され、あなたにとって公務員を退職することが本当にもったないのかどうかがわかります。
公務員からの退職を検討している人は以下の記事も合わせてお読みください。公務員退職の現状に関する知識から実際の退職手続きまでを1記事で網羅的に理解できます。
【もったいない?】公務員を二度辞めた筆者の体験談【デメリット】
筆者は20代で一度、30代で一度公務員を転職しています。
- 一度目:A市 ⇒ B市への転職
- 二度目:フリーランスへの転身
このような経験をに基づき、「もったいなかった」と感じた部分・感じなかった部分について解説します。
公務員を辞めて「もったいなかった」と感じたこと
- 収入が不安定になった
- 年休がなくなった
- 社会的信用が下がった
収入が不安定になった
公務員を辞めて最ももったいなかったと感じるのは、やはり収入が不安定になったことです。公務員時代と異なるレベルで生活費の心配をしなくてはなりません。ボーナスもないため、まとまった収入を得ること自体が難しく、大きな出費をするのがためらわれるようになりました。
特にフリーランスという立場だと、毎月の収入を安定させることは至難の業。どうしても波ができてしまいます。
そのため将来の計画が立てづらく、ローンが組みにくかったり、老後の不安を抱えてしまったりする人も多いでしょう。
なかなかそううまくはいきません
年休がなくなった
フリーランスには年次休暇なんてなくて当然。休んだら給料はもらえません。
お金のこと・仕事のことを気にせずに長期連休を取ることができるのは、うらやましいと感じる部分です。フリーランスとしての仕事(もはや趣味)は楽しいので、常に休んでいるようなものではありますが…。
公務員時代の筆者は思考停止で生きていたので、休日に仕事や勉強のことなどを一切考えなかったので「何も考えずに休日を謳歌する」ということができていたように感じます。
社会的信用が下がった
公務員は社会的信用がかなり高い職業です。高い社会的信用を持っていると、賃貸アパートの入居時や各種ローン、クレカ作成などの審査に通りやすくなります。
実際、収入面・信用面が原因で賃貸アパートへの入居を断られた公務員はほとんどいないでしょう。筆者も「アパートの審査なんて通って当然」と思っていました。
しかし、フリーランスではそうはいきません。筆者の周りでも、アパート入居時やクレカの審査に落ちたフリーランスの話をよく耳にします。かなり稼いでいる人でも、クレカが作れなかったりするんですよね。
社会的信用は簡単に手に入らないので、手放す前にはしっかり検討しましょう。
大手企業への転職がおすすめです
民間企業への転職であれば、まったく違った体験談に
上記はあくまでもフリーランスに転身した筆者の体験談です。あなたが民間企業に転職した場合は、まったく違った感想になるでしょう。
しっかりとした企業であれば安定した収入やボーナスが支給されますし、社会的信用を高く保つこともできます。
その一方、筆者のように好きな時間に寝起きしたり、人間関係のストレスから完全に解放されるのは難しくなります。あなたの価値観に基づいて優先するものを決めてから公務員を退職するのがおすすめです。
【メリット】公務員を辞めて得られるもの5つ
- 自由な働き方ができる
- 収入アップのチャンスがある
- キャリアの選択肢が広がる
- 新しい人間関係が築ける
- 自己成長の機会が増える
自由な働き方ができる
公務員を辞めると、働く時間や場所の制約から解放されます。公務員は転勤を伴うことが多いため、3年スパンで引っ越しを繰り返す人も少なくありません。
民間企業への転職するときは、転勤のない企業を選ぶこともできますし、最近ではフルリモートの社員を採用するところも増えています。
フリーランスになれば、自宅やカフェでの仕事も可能。地球の裏側にいても問題なく仕事ができる、という場合も多いです。場所だけでなく時間にも縛られることなく、ライフスタイルに合わせて働き方を選ぶことができます。
収入アップのチャンスがある
公務員は年功序列で給与が決まることが多いですが、成果報酬制の民間企業やフリーランスなら努力や成果が収入に反映されやすくなります。
たとえば、営業職なら成績次第で月収が大幅にアップすることも。実力を発揮して高収入を目指したい方にとっては大きな魅力です。
不公平感は消え去ります
キャリアの選択肢が広がる
公務員を退職することによって、公務員時代では身につかなかった新たなスキルを磨いたり多様なキャリアを築くことができます。
例えば、転職先の企業でマーケティングの知識を身につけてからコンサルタントに転身するなど、「次の次」のキャリアに活かすことも可能でしょう。
一方、公務員ではなかなか役に立つスキルは身につきづらく、いくら働き続けてもほとんどキャリアが広がりません。
新しい人間関係が築ける
転職する・フリーランスになることによって、新たな人たちとの交流を持つことができます。公務員時代は関わることができなかった人種も多く、たくさんの刺激をもらえるでしょう。
自己成長の機会が増える
新しい環境に身を置くことで成長を実感しやすくなります。公務員時代は思考停止で過ごしていた人も多いのでは?
転職先でリーダー職を任されれば、マネジメントスキルが磨かれるでしょう。新しい仕事に挑戦したい気持ちが強い人にとっては大きなメリットです。
公務員を辞めるのがおすすめな人の特徴3つ
- 新しいことに挑戦したい人
- 柔軟な働き方を求める人
- 成果を評価してほしい人
新しいことに挑戦したい人
今の環境に満足できず、違う分野で挑戦したいと考える人に向いています。たとえば、クリエイティブ業界に興味があり、Webデザインの勉強を始めた人は、転職を通じて実践する機会を得られるでしょう。
柔軟な働き方を求める人
決まった時間や場所での勤務に不満がある人は、リモートワークやフレックスタイム制のある民間企業が向いています。たとえば、IT業界では多くの企業がフレキシブルな働き方を推奨しており、公務員と比較すると自由度が高いでしょう。
成果を評価してほしい人
公務員の年功序列に不満があり、自分の成果が評価される環境で働きたい人におすすめです。たとえば、営業職などで成果が昇給に直結する職種はやりがいを感じやすいでしょう。
公務員を辞めないほうがいい人の特徴3つ
- 安定した生活を重視する人
- 人間関係の変化が苦手な人
- 年功序列での昇給に安心感を持っている人
安定した生活を重視する人
家族がいるなどで安定が第一だと考える人には、転職による収入の変動がリスクに感じられるかもしれません。たとえば、子どもの学費など家族の出費が大きい場合、退職のリスクが高まります。
人間関係の変化が苦手な人
新しい職場での人間関係に馴染むのが難しいと感じる人には、公務員の安定した環境が向いています。特に、引っ越しが多い職場での転職だと環境に適応するのが負担になる場合もあります。
年功序列での昇給に安心感を持っている人
給与が確実に上がっていくことで安心を感じる人には、民間の成果主義がストレスに感じることも。たとえば、営業成績などで給与が大きく変わると、かえって不安が増す可能性があります。
「公務員を辞めたのはもったいなかった」と
思わないための方法3つ
思わないための方法3つ
- 退職理由を明確にする
- 退職後の計画をしっかりと立てる
- 退職のタイミングを考慮する
自分の退職理由を明確にする
退職後に後悔しないよう、自分が辞めたい理由を在職中に明確にしておくのがおすすめです。公務員を退職すると、上述したように収入や福利厚生を失ってしまうのは事実。
その代わりに、一体なにを手に入れたいのか整理しておきましょう。
例えば
- キャリアアップや新しい挑戦
- 人間関係の問題や職場環境のストレスからの解放
- 家族や健康の事情
など、どんな価値観を重視するのか・どの項目を改善するために退職するのか、よく考えておきたいですね。
退職後の計画をしっかりと立てる
退職理由が明確になったら、具体的な計画を立てましょう。
- 転職する
- フリーランスに転身する
- 一旦休む
さまざまな選択肢がありますが、どれを選ぶにしても初めての経験でしょう。可能な限り在職中に準備をしておきたいところです。
転職する場合は転職先が決まっていると安心ですし、フリーランスになる場合は役に立つスキルをあらかじめ身につけておくのがおすすめ。退職後に収入が途切れても自分の生活を守れるように計画しておきましょう。
「そうは言っても、どうすればいいのかわからないよ」と悩んでいる人は、一度プロに相談してみるのも手です。キャリアのプロなら、あなたの特徴や強み・弱みを分析したうえで、広い視野から選択肢を提示してくれますからね。
一人では考えつかないようなアイデアもたくさんもらえるはず。公務員退職後の身の振り方についてモヤモヤ考えている人は、まずは無料体験で軽く相談してみてください。
退職のタイミングを考慮する
公務員を退職するときはタイミングも重要。時期によってボーナスの対象になるかどうかや退職手当の金額が変わってきます。
転職する場合は転職先の都合に合わせるのが最優先ですが、どうせならもらえるものはもらっておくのがおすすめ。
ボーナスは年2回の基準日があり、退職手当は勤続年数により金額が変わります。これらを総合して「いつ辞めるか」を決めたいところですね。あなたや転職先の状況を一切考慮しないのであれば、退職日を5/1に設定するのがおすすめです。
公務員をいつ辞めると得なのか、詳しい解説は以下の記事をお読みください。
それでも公務員を辞めたいと感じたら…
もったいない面もあると認識したうえで公務員を辞めたいのなら、退職するための行動を始めましょう。上述のとおり公務員には失業手当がないため、退職後はすぐに収入が途絶えてしまいます。
次のステップにスムーズに移れるように、在職中にできる限りの準備をしておきたいところですね。
具体的には
- 転職先を探す
- 役に立つスキルを身につける
- しっかりと貯蓄をしておく
これらの対策が有効でしょう。公務員を退職したあと、あなたがどのような進路をとるかはあなた次第。得意なこと・興味のあることを中心にしっかりと自己分析をしましょう。
筆者は「対人関係のストレスを減らしたい」ということが最重要目的だったため、在宅で仕事ができるフリーランスを選択しました。フリーランス1年目・2年目は公務員時代よりも収入が下がってしまいましたが、それ以上にストレスが激減したためそれなりに満足しています。
3年目は収入も上がったため文句なし。この調子で4年目以降もダラダラ頑張っていきたいところです。
だからと言って、全員にフリーランスをおすすめするつもりはありません。収入が不安定なのは紛れもない事実なので、あなたの価値観によってはむしろ心労が増してしまうかも。
どの進路を選ぶにせよ、しっかりと考え抜くことは必須です。今後の人生を左右する大きな決断ですからね。
「自分ひとりで決めるのが難しい…」という人は一度プロに相談してみるのがおすすめ。広い視野を持っているキャリアの専門家が、ひとりでは思いつかないような角度からの意見や、あなたにぴったりの選択肢を提示してくれますよ。
モヤモヤを晴らしたい人は検討してみてください。
公務員の退職に関するよくある質問
- Q1. 公務員を辞めて後悔する人は多いですか?
- Q2. 民間への転職は難しいですか?
- Q3. 公務員からフリーランスになる場合、どのような準備が必要ですか?
Q1. 公務員を辞めて後悔する人は多いですか?
A. 後悔する人がいるのは確かでしょう。後悔を減らすためにも、事前にしっかりと準備をしておくのがおすすめです。
なお筆者はまったく後悔していません。
Q2. 民間への転職は難しいですか?
A. 経験やスキルがあればスムーズに転職できることも多いですが、業界や会社によります。たとえば、公務員でのマネジメント経験があれば、管理職候補として採用されるケースもあります。
Q3. 公務員からフリーランスになる場合、どのような準備が必要ですか?
A. 資金の確保と、フリーランスに必要なスキルの準備が必要です。たとえば、Webデザインに興味があるなら、在職中にデザインスクールに通って基礎を身につけておくと安心です。
公務員が「泥船化」する原因と、今日からできる対処法
残念ですが、公務員という安定していない職業を選んだ人は、今後どんどん悪化していく労働環境と向き合っていかなくてはなりません。公務員はもはや「沈みゆく泥船」なのです。
- ほとんど仕事をしてない人が高給取りなのはおかしい
- 割り当てられる仕事量が、周りと比べてやたら多く感じる
- 古くて非合理的な仕組みが多く、やりがいを感じられない
こんなふうに思ったことがある人は特に要注意。このまま思考停止で働き続けていると、悪化していく労働環境に押しつぶされ精神を病むなど人生が台無しになってしまうかもしれません。
筆者も以前は公務員が泥船であることに気づかず、「定年まで公務員なんだろう」と思考停止で過ごしていました。組織への不満や理不尽さにモヤモヤを感じながらも「社会ってこんなもん」と自分を納得させながら過ごす日々。
しかし、ある年の人事異動により状況が激変しました。理不尽な業務量により忙殺される毎日が始まったのです。周囲からの助けや理解も得られず、「なんで自分だけこんな目に合うんだろう…」とひとりで悩み続けていました。
そんな生活を続けるうち「このままでは、自分の心身が壊れてしまう」と強い危機感を抱き、自分の身を守るために行動を始め、公務員を退職するに至ったのです。
もしあのまま思考停止で公務員生活を続けていたら、今頃はどうなっていたかわかりません。かなりの高確率でうつ病などを発症していたのではないでしょうか。
公務員を退職した今では、フリーランスのブロガー・ライターとして楽しくお金を稼ぎながらストレスのない生活を送っています。
ここで提案なのですが、あなたも今から対策を打っておきませんか?
あらかじめ準備をしておくことで、いざというときに選択肢を増やすことができます。精神的に追い詰められてなお公務員にしがみつき、心身の健康を損なってしまう…そんな最悪の未来を避けることができるでしょう。
各種法令による制限を受けている公務員ですが、在職中でも自分の身を守るために打てる手はあります。
- 筆者が脱公務員を意識するようになってから始めたこと
- 在職中は知識不足で始められず、退職後に後悔していること
下記のnote記事ではこれらについて紹介しているので、「公務員生活に不満はあるが、なにをすればいいかわからない」という人も行動を始めやすくなるでしょう。
- 記事の前半:公務員組織の現状と将来予測
- 記事の後半:在職中の公務員が今日から取るべき対策
記事はこのような二部構成になっています。もともとは別の記事としてリリースする予定だったものを1本にギュッとまとめました(その結果としてかなりの大ボリュームに…)。前半の情報が頭に入っていないと、後半の「対策」に取り組む人の割合がガクっと下がってしまうと考えたためです。
記事の執筆にあたっては、信頼できる公的資料をベースにするのはもちろんのこと
- 元公務員として、内側からの視点
- フリーランスとして、外側からの視点
この両面から分析することではじめて見えてきた内容を数多く記載しています。まずは前半部分で、あなたを取り巻く職場環境がなぜ悪化していくのかを把握してください。そのうえで、後半部分で解説している対策に取り掛かるのがおすすめです。
「泥船」という例えのとおり、行動を起こすのも実際に逃げ出すのも早い者勝ちです。早期に行動を始めることで、半年後・一年後には周りの職員と大きな差をつけることができるでしょう。
note記事の冒頭部分(2,000文字以上)は無料で読めるため、気になった人は一度ご確認ください。
※販売部数が増えるごとに値上げしていく予定なので(購入していただいた方に申し訳ないので、値下げは絶対にしません)、購読するならお早めにどうぞ。
『【体験談】公務員を辞めるのはもったいない?メリット・デメリットを解説』のまとめ
- 一番「もったいなかった」と感じるのは安定した収入を失うこと
- その代わり、あなたに合った働き方が手に入る
- 退職前には自分のキャリアプランをしっかりと検討してから
ここまでお読みいただきありがとうございました!
公務員からの退職を検討している人は以下の記事も合わせてお読みください。公務員退職の現状に関する知識から実際の退職手続きまでを1記事で網羅的に理解できます。