【体験談】公務員が退職時の面談で引き止められる理由と対処法
こういったお悩みにお答えします。
公務員を退職するとき、組織からどのくらい強く引き止められるのか不安ですよね。しつこく引き止められて思いどおりのタイミングで退職できないなんてことになったら一大事です。
この記事では
これらについて解説していくので、最後まで読むと退職時に引き止められる理由と対処法がわかります。
はじめに結論ですが、多少なりとも引き止めは発生するでしょう。引き止められるのが嫌な人は、あらかじめ詳細に退職理由などを伝えておくとスムーズに進むのでおすすめです。
公務員からの退職を検討している人は以下の記事も合わせてお読みください。体験談を交えながら、公務員の退職手続きを5STEPで解説しています。
公務員が退職時に引き止められる理由3つ
- 周囲の職員への負担が激増する
- 公務に支障が出る
- 代替人員の確保が難しい
周囲の職員への負担が激増する
あなたが退職することによって、周囲の同僚や上司の負担が激増します。メンバーが一人抜けてしまうことにより業務分担の見直しや他部署とのやりとりなど、多くの追加作業が発生しますからね。
代替人員が確保できない場合は、あなたが抱えていた業務を残りのメンバーで肩代わりしなくてはなりません。仮に5人グループからあなたが退職してしまった場合、残り4人の業務量は単純計算で1.25人分に膨れ上がることに。
もともと忙しく残業が多い職場だと、さらに残業時間が増えることで職員が体調を崩すリスクも高くなります。
公務に支障が出る
あなたが退職してしまうことで業務に穴が開き、結果として市民サービスなどに支障が出る可能性があります。
いくら組織として補うとはいっても、担当業務に最も精通しているのはあなた。ほかの職員では簡単に代わりを務めることは難しいものです。その結果どうしてもカバーしきれず、市民や外部の企業などに迷惑をかけてしまう可能性は決して低くありません。
そうなれば市民や企業から責められるのは残っている職員。業務量が増加するだけでなく、精神的にもキツい立場になってしまうでしょう。
代替人員の確保が難しい
年度途中で退職する職員が出た場合は、代替人員を確保することが特に困難になります。
ムリヤリ他部署から異動させてくるとその部署に多大な迷惑がかかりますし、新しく採用したところで都合よく応募があるとも限りません。
仮に代替人員が見つかったとしても、多くの場合、その職員はあなたの担当業務に関しては素人。あなたと同じような効率で業務をこなすのは不可能でしょう。
否めませんね
【体験談】退職時の引き止め面談で交渉される内容2つ
引き止めるときには上司との面談が行われ
- 退職そのものの撤回
- 退職時期・年休消化期間の調整
この2つが主な焦点として交渉されるでしょう。
退職を再考してもらうために配置の変更や業務量の見直しなどを提案してくるケースも考えられます。重要な業務を担当しているのであれば、その節目まで勤務期間を延ばすよう求められるかもしれません。
退職日と合わせて、年休消化期間についても打ち合わせをしておくのがおすすめ。しっかりと段取りを組んでおかないと、年休を使い切れないままズルズルと退職日を迎えることになる可能性があります。
年休を取得できないまま退職してしまうと、あなたの損失額は数十万円~百万円に及ぶことも。確実にすべての年休を使い切れるよう、このタイミングで上司の許可を得ておくと安心です。年休取得はあなたの権利なので、堂々と行使しましょう。
退職時に年休取得する際の注意点について詳しくは以下の記事で解説しています。
筆者が退職するときの交渉内容
公務員を二度退職している筆者のケースでは…
転職先が決まっている・かつ退職時期が年度末である場合、退職そのものの撤回はもちろん退職時期の調整も求められませんでした。組織側としても、交渉の余地がないことは明らかですからね。
一方、転職先が決まっておらず退職時期も年度途中だったケースでは両方について交渉がありました。
もちろん退職の意志は変えませんでしたが、退職日や年休消化期間に関しては多少の調整に応じました。なお年休はすべて使い切っています。
交渉をめんどくさい・怖いと感じる人もいるかも
退職時の引き止めを回避・軽減する方法
退職時の引き止めを回避・軽減し、なるべくスムーズに退職したい人は
- 退職理由
- 退職時期
- 転職先
このあたりを明確に報告しておくのがおすすめです。「〇月△日から××社に勤務することが決まっている」というような場合は「仕方ないね」くらいで終わる可能性が高いでしょう。まさか「転職は認めない」なんて言い出すはずもありませんし。
なるべくネガティブな内容を避けることも重要。
退職を決意したということは、職場に対していろいろな不満があったことでしょう。どうせ退職するんだからとぶちまけたくなる気持ちはわかりますが、引き止めを避けるという観点からはおすすめしません。
ネガティブな不満に関しては、改善点を示されてしまう可能性があります。「〇〇するなら退職しないのか」など、組織としても提案しやすいですからね。
どうしても年休消化できない人は…
- 退職を報告しても無視される
- 上司が退職願を受理してくれない
- 退職時に年休を使い切らせてくれない
こんな人は弁護士が運営する退職代行サービスを利用して、年休をすべて使い切りつつスムーズに退職するのがおすすめです。弁護士であれば退職願の作成・提出や年休取得などの交渉も可能。
- もう二度と職場に行きたくない
- 退職手続きでストレスを受けたくない
- 自分の権利はしっかりと行使したい
こんな悩みを解決してくれるでしょう。
退職代行は自力では年休を取得させてもらえない人には必須のサービス。公務員の給料は日割り計算で支給されるため、年休1日=1万円くらいの価値があります。年休を20日使うことで月給(20~30万円)くらいの収入になりますからね。
すなわち20日の年休を余らせたまま辞めるのは、30万円をドブに捨てる行為と同じなのです。
- 弁護士に5万円払うと、30万円もらえるうえに手間とストレスも減る
こんなサービスがあったら、使わない人はいませんよね?
転職するにせよ一旦休むにせよ、公務員退職後はなにかとお金が必要なもの。あなたが持っている権利はしっかりと使い切って賢く退職しましょう。
なお世の中にはたくさんの退職代行サービスがありますが、公務員が利用できるのは「弁護士が運営するもの」一択です。民間業者・労働組合が運営主体だと、退職願の作成や年休取得の交渉をすることができませんからね。
公務員が「泥船化」する原因と、今日からできる対処法
残念ですが、公務員という安定していない職業を選んだ人は、今後どんどん悪化していく労働環境と向き合っていかなくてはなりません。公務員はもはや「沈みゆく泥船」なのです。
- ほとんど仕事をしてない人が高給取りなのはおかしい
- 割り当てられる仕事量が、周りと比べてやたら多く感じる
- 古くて非合理的な仕組みが多く、やりがいを感じられない
こんなふうに思ったことがある人は特に要注意。このまま思考停止で働き続けていると、悪化していく労働環境に押しつぶされ精神を病むなど人生が台無しになってしまうかもしれません。
筆者も以前は公務員が泥船であることに気づかず、「定年まで公務員なんだろう」と思考停止で過ごしていました。組織への不満や理不尽さにモヤモヤを感じながらも「社会ってこんなもん」と自分を納得させながら過ごす日々。
しかし、ある年の人事異動により状況が激変しました。理不尽な業務量により忙殺される毎日が始まったのです。周囲からの助けや理解も得られず、「なんで自分だけこんな目に合うんだろう…」とひとりで悩み続けていました。
そんな生活を続けるうち「このままでは、自分の心身が壊れてしまう」と強い危機感を抱き、自分の身を守るために行動を始め、公務員を退職するに至ったのです。
もしあのまま思考停止で公務員生活を続けていたら、今頃はどうなっていたかわかりません。かなりの高確率でうつ病などを発症していたのではないでしょうか。
公務員を退職した今では、フリーランスのブロガー・ライターとして楽しくお金を稼ぎながらストレスのない生活を送っています。
ここで提案なのですが、あなたも今から対策を打っておきませんか?
あらかじめ準備をしておくことで、いざというときに選択肢を増やすことができます。精神的に追い詰められてなお公務員にしがみつき、心身の健康を損なってしまう…そんな最悪の未来を避けることができるでしょう。
各種法令による制限を受けている公務員ですが、在職中でも自分の身を守るために打てる手はあります。
- 筆者が脱公務員を意識するようになってから始めたこと
- 在職中は知識不足で始められず、退職後に後悔していること
下記のnote記事ではこれらについて紹介しているので、「公務員生活に不満はあるが、なにをすればいいかわからない」という人も行動を始めやすくなるでしょう。
- 記事の前半:公務員組織の現状と将来予測
- 記事の後半:在職中の公務員が今日から取るべき対策
記事はこのような二部構成になっています。もともとは別の記事としてリリースする予定だったものを1本にギュッとまとめました(その結果としてかなりの大ボリュームに…)。前半の情報が頭に入っていないと、後半の「対策」に取り組む人の割合がガクっと下がってしまうと考えたためです。
記事の執筆にあたっては、信頼できる公的資料をベースにするのはもちろんのこと
- 元公務員として、内側からの視点
- フリーランスとして、外側からの視点
この両面から分析することではじめて見えてきた内容を数多く記載しています。まずは前半部分で、あなたを取り巻く職場環境がなぜ悪化していくのかを把握してください。そのうえで、後半部分で解説している対策に取り掛かるのがおすすめです。
「泥船」という例えのとおり、行動を起こすのも実際に逃げ出すのも早い者勝ちです。早期に行動を始めることで、半年後・一年後には周りの職員と大きな差をつけることができるでしょう。
note記事の冒頭部分(2,000文字以上)は無料で読めるため、気になった人は一度ご確認ください。
※販売部数が増えるごとに値上げしていく予定なので(購入していただいた方に申し訳ないので、値下げは絶対にしません)、購読するならお早めにどうぞ。
『【体験談】公務員は退職時に引き止められるのか?』のまとめ
- 基本的には多少なりとも引き止められる
- 主な交渉内容は退職そのものの撤回や時期について
- 引き止めが嫌なら、理由や時期を明確に伝えましょう
ここまでお読みいただきありがとうございました!
公務員からの退職を検討している人は以下の記事も合わせてお読みください。体験談を交えながら、公務員の退職手続きを5STEPで解説しています。